2021/05/22 01:09


柔術が強くなりたい。おそらく柔術をやっている人全てに共通する思いだと思います。そのために道場に通っているわけです。ですが、なるだけ早く強くなりたい。といった欲が出てきた時に人はテクニック動画を買います。

ですが、海外のサイトから100ドルも出して買った動画は、英語で何をいってるかわからないし、長すぎるので途中で見るのをやめてしまう。そんな経験がある人いると思います。

実はテクニック動画も見る人によっては宝の持ち腐れとなることを知ってほしいです。

柔術はあなたがかけたい技だけでは成立しないからです。ある技を練習しても、その技を出したいオーラを出しすぎて相手に見破られてしまって、封じられて結局その技は使えないんだ。と勘違いしてやめてしまうことです。

その技がかからないからといって、そのテクニックが使えないというわけではなくて、実はその技がかかるには、相手の姿勢、自分の姿勢、相手との体格差、実力差、タイミング、力のかける方向、いろんな要因が作用して、技がかかるのです。

熟練者であればあるほど、その技に必要な前提知識、身体操作を知っているので、この技はこういう時に、こういうことをやってくる相手に使えるかも。といった仮説をたてることができます。よって、熟練者になればなるほど、そういったテクニック動画は役に立つのです。ただし、熟練者なので、頭からケツまで全部取り入れるというようなことはしないでしょう。あくまでも自分の柔術に何を組み込むかを考えるのです。

自分の柔術とは何でしょうか?例えばガードはスパイダーガードを中心に組み立てる。といった中心となるポジションを決め、そこから得意とするスイープを用意して、相手がもしこうしたら、こうするといったフローチャートを作り続けることです。スパイダーガードをやってるはずが、なぜかスパイダーを解除して、ディープハーフに移行する。みたいなのは、ちょっとコンセプトがずれてきます。自分の柔術に相性の良い技から取り入れていくのが効率が良いのです。

初心者は自分の柔術を組み立てるということはハードルが高いと思います。あらゆる柔術の動きから、柔術に使う身体操作術を学び、あらゆる技が徐々にできはじめて、そこから自分の得意のパターンを見つけ出す。というのが自然の流れかと思います。

では初心者に柔術テクニック動画を見る意味はないんでしょうか?

意味はあります。最初はその技を使えるようになるために見るのではなくて、動画のように動けるようになることを目標にお手本として見るのがおすすめです。

早く強くなりたかったら、そういった柔術でよく使う身体操作というのを早く習得する必要があります。それにはドリルが必須です。たとえば、1日1時間はドリルに充てる。そういった場所、相手が必要となります。道場でテクニックを学んで、スパーをする。これだけだと上達は遅いです。ドリルで身体操作を身につけるのも練習の一つとして組み込みましょう。

ドリルは結構しんどいですし、それを楽しめる人にしかできないことです。それを何年もかける人と、1年程度で習得できる人がいるとしたら、その差はドリルをどれだけしたかです。

そして、次はスパーリングの復習です。自分のスパーで自分ができてないことを知ることです。最初のうちはそれは先輩に教えてもらうしか無いです。先輩や先生がいない場合はシュラプネルオンラインで聞きましょう。上達が早い人は、その日のスパーの課題をその日のうちに解決策を見つけ出します。

そこで必要になるのは、記憶力と分析力です。動画撮影がOKな道場であれば動画撮影するのがよいです。分析力とは、自分で考える力のことです。やはりそれも最初の頃はないので、分析ができる人に頼むべきです。シュラプネルオンラインなら、動画を送ってくれればスパー診断もやります。

分析して、解決策を見出し、実際解決する。これを繰り返してスパーリングは上達します。そして自分の柔術は組み上げられ、あらゆるテクニック動画から自分の柔術に組み込めるヒントが見いだせるようになります。

そのくらいになれば、技研というのをするようになります。人の動画をみるだけじゃなくて、自分で技を編み出せるようになるのです。柔術は同じシチュエーションでもいくつも解法があります。自分の柔術にあった解法を見いだせるようになります。ある相手に有効でも、ある相手には効かなかった。そういうこともよくあります。そこでまた考えることが始まります。

ただ、教えられる技をバカ覚えしてやることが柔術の上達法ではないと私は考えます。大事なのは自分で考えられるようになることです。そのための道具を手に入れるための道場だったり、テクニック動画だったりするわけです。

今の時代は、ネットの向こうに先生がいても自然な時代です。どうしても必要なのはマットスペースと練習仲間です。道場は道場としての存在価値はありますが、道場だけが柔術が強くなる条件ではありません。日本人は道場に精神性を求め、帰属心を抱きますが、それと柔術が強くなることとは関係はないのです。(ただしそれが好きな人を否定はしません。)

柔術は己の肉体と技術へのあくなき探求。そして科学的な態度が必要です。加えて日進月歩で進化し続けています。あなたの柔術にシュラプネルオンラインのサービスがお役に立てることを願って。一緒に探求しましょう。